南海トラフ地震とは?過去の南海トラフ地震一覧

【記事公開日】2020/08/13
【最終更新日】2021/06/18

南海トラフ地震

南海トラフは、静岡県の駿河湾から九州の日向灘にかけての海底で、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいる東西およそ700キロに及ぶ領域です。

陸側のプレートとよばれる岩盤の下に海側のプレートが年間数センチの速さで沈み込んでいます。二つのプレートには固着域と呼ばれる強くくっつきあった部分があります。そのため海側のプレートに押し込まれて陸側のプレートが変形、特に固着域には地震の原動力となる「ひずみ」がたまっていきます。このひずみが限界に達すると固着域がはがれ、陸側のプレートが跳ね上がり巨大地震が発生します。南海トラフでは、固着域が太平洋沿岸の広大な範囲に及んでいると考えられています。この固着域が一気にずれ動くのが南海トラフの巨大地震です。最大M9.1と想定されています。

南海トラフ地震の発生メカニズムの概念図出典画像(坂出市:南海地震発生のメカニズム

南海トラフでは、およそ100年から200年の間隔で、マグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し発生していて最後に起きたのは、昭和21年に四国など広い範囲に大きな被害をもたらしたマグニチュード8.0の「昭和南海地震」でした。2018年2月には、南海トラフの巨大地震が今後30年以内に起きる確率について政府の地震調査委員会はこれまでより高い「70%から80%」に見直し、新たに公表しました。

南海トラフ地震 国の被害想定(中央防災会議)
津波による死者 約23万人
建物倒壊による死者 約8万人
火災による死者 約1万人
死者合計 約32万人

今回の記事では、過去に発生した南海トラフ巨大地震の残されている記録を集めました。次の南海トラフの巨大地震は、私たちが生きている間に起こる可能性が非常に高いです。しっかりと地震対策をして大切な命を守りましょう。

684年 白鳳地震(M8.25)

白鳳地震(はくほうじしん)は、『日本書紀』に記述があり、南海トラフ巨大地震と推定される地震の確実な記録としては最古の地震です。震源域は四国の沖から紀伊半島付近にかけてですが、東海地方まで広がっていた可能性があります。

887年 仁和地震(M8.25)

仁和地震(にんなじしん)は前回の白鳳地震の203年後に発生した南海トラフ地震です。震源域は静岡県付近から四国の沖までの広範囲に達したと考えられています。『日本三代実録』には、京都において諸司の舎屋や民家の多くが潰れ死者も出し、五畿七道諸国が同日大きく揺れ官舎が倒壊、津波による多数の溺死者を出したとする記録が残されています。

1096年 永長地震(M8.0〜8.5)

永長地震(えいちょうじしん)は前回の仁和地震の209年後に発生した南海トラフ地震です。この地震は、南海トラフの東側、駿河湾から紀伊半島付近を震源域として発生しました。『中右記』にはこの地震に関する詳細な記録があり、地震動が一時(約2時間)程続き、東大寺の巨鐘が落下、薬師寺の回廊が倒壊、東寺の九輪が落下、法成寺の東西塔が破損、法勝寺の御仏等光が破損したと記されています。また、近江で勢多橋が落下し、伊勢阿乃津(安濃津、現・三重県津市)で津波によって多くの人家が破壊され、その他諸国でも同様であったなど伝聞から京都以外でも大きな被害があったことが記されています。

1099年 康和地震(M8.0〜8.3)

康和地震(こうわじしん)は、前回の永長地震の2年2ヶ月後に発生した南海トラフ地震です。南海トラフの西側半分、紀伊半島付近から四国の沖を震源域として発生しました。南海道沖の巨大地震とする説も定着していましたが、疑義が唱えられています。

1361年 正平東海地震(M不明)

前回の康和地震の262年後の1361年7月26日に発生した南海トラフ地震です。震源域は静岡県から三重県の沖にかけてと推定されています。

1361年 正平南海地震(M8.2〜-8.5)

正平東海地震の2日後、もしくは同時に発生したとされている南海トラフ地震です。西日本に大きな津波が襲い沢山の死者が出たとされています。震源域は紀伊半島付近から四国の沖までおよんだと推定されています。

1498年 明応地震(M8.2〜8.4)

明応地震の震度分布明応地震の震度分布(出典:Wikipedia

明応地震(めいおうじしん)は、前回の正平南海地震の137年後の1498年9月11日発生した南海トラフ地震です。震源域は東海地方から高知県中部の沖あたりにまで達したと考えられています。古文書の記録では、津波は紀伊から房総にかけての沿岸に襲来し、波高は駿河湾沿岸の江梨や小川で8m、伊勢、志摩で6 – 10mであったとされています。

1605年 慶長地震

慶長地震(けいちょうじしん)は前回の明応地震の107年後の1707年10月28日発生した南海トラフ地震です。南海トラフでは1605年にも大きな地震が発生していた可能性がありますが、京都や奈良で揺れの記録がほとんど残っていないこと、関東地方でも大きな被害がでたことなどから、地震の発生場所が南海トラフでない可能性もあり、今も詳細はわかっていません。津波被害による溺死者は約5,000人(1万人という説もある)ですが、地震による陸地の揺れの記録が殆ど確認されないのが特徴です。

1707年 宝永地震(M8.6)

宝永地震の震度分布宝永地震の震度分布(出典:Wikipedia

宝永地震(ほうえいじしん)は前回の慶長地震の102年後に発生した南海トラフ地震です。1707年の宝永地震は、マグニチュードが9.3に達していたという説もあります。震源域は東海地方から四国の沖にかけてで、日向灘にまで達していいた可能性もあります。死者数は 5,000 – 20,000人とされています。

1854年 安政東海地震(M8.4)

安政東海地震安政東海地震の震度分布(出典:Wikipedia

安政東海地震(あんせいとうかいじしん)は、前回の宝永地震の147年後の1854年12月23日に発生した南海トラフ地震です。前回の宝永地震の 震源域は、南海トラフの東側半分、静岡県付近から三重県の沖にかけてと推定されています。

1854年 安政南海地震(M8.4)

安政南海地震の震度分布安政南海地震の震度分布(出典:Wikipedia

安政南海地震(あんせい なんかいじしん)は、前回の安政東海地震の32時間後の1854年12月24日発生した南海トラフ地震で、死者は数千人とされています。震源域は南海トラフの西側半分、紀伊半島付近から四国の沖にかけてと推定されています。

1944年 昭和東南海地震(M7.9)

昭和東南海地震の震度分布昭和東南海地震の震度分布(出典:Wikipedia

昭和東南海地震(しょうわとうなんかいじしん)は、前回の安政南海地震の90年後の1944年12月7日に発生した南海トラフ地震です。震源域は、静岡県西部付近から三重県の沖にまで達しました。死亡・不明数は1223人(愛知438人、静岡295人、三重406人、岐阜16人、奈良3人、和歌山51人、大阪14人)です。

1946年 昭和南海地震(M8.0)

昭和南海地震の震度分布昭和南海地震の震度分布(出典:Wikipedia

昭和南海地震(しょうわなんかいじしん)は、昭和東南海地震の2年後の1946年12月21日に発生した南海トラフ地震です。震源域は紀伊半島付近から高知県中部の沖にまで達しました。死者は1,362人(岐阜13人、愛知10人、三重71人、滋賀3人、大阪32人、兵庫49人、和歌山187人、鳥取2人、島根9人、岡山51人、徳島181人、香川52人、愛媛26人、高知670人、熊本2人、大分4人)です。

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