【記事公開日】2020/07/25
【最終更新日】2022/02/12

2020年10月27日発行の「SUUMO新築マンション関西版」より、関西エリアの災害に強い街ランキングが発表されました。
今回のランキングでは、GNS(自然災害に対するリスク指標)を用いて、関西4府県(大阪・兵庫・京都・滋賀)の137市区を、リスクの数値が小さい順に紹介しています。数値が小さい市区は、地質や海抜などの条件から、自然災害に遭いにくかったり、建物の耐震化や防災物資の備えなどが進んでいたりするため、被災リスクが相対的に低いとされます。
GNSとは、自然災害に対するリスク指標であり、地盤工学会関東支部にて土木分野の研究者・技術者らが開発しました。各種の公開データを基に、エリアごとの自然災害リスクを定量的に示したものです。今回は6つの自然災害(地震・津波・高潮・洪水・土砂災害・火山災害)をスコア化しています。
また、それぞれの自治体のリンクでは、その地域のより詳細な災害危険度がわかる災害ハザードマップを閲覧することができます。住まい選びの参考にしてみて下さい。
<※順位付けに対する注意点>
各数値は小数点第2位を四捨五入しており、数値が同じ場合は小数点第2位以下で順位分けしています。全市区町村のうち、町村を除く137市区を対象としています。
関西の災害に強い街(都市)ランキング1位〜10位
順位 | 自治体(災害ハザードマップ) | GNS |
1位 | 兵庫県養父市 | 0.5% |
2位 | 兵庫県朝来市 | 0.6% |
3位 | 兵庫県丹波篠山市 | 0.8% |
4位 | 兵庫県丹波市 | 1.2% |
5位 | 兵庫県宍粟市 | 1.2% |
6位 | 兵庫県西脇市 | 1.5% |
7位 | 京都府綾部市 | 1.6% |
8位 | 京都府南丹市 | 1.6% |
9位 | 兵庫県三田市 | 1.6% |
10位 | 京都府京丹後市 | 1.7% |
関西の災害に強い街(都市)ランキング11位〜20位
順位 | 自治体(災害ハザードマップ) | GNS |
11位 | 兵庫県加西市 | 2.0% |
12位 | 京都府福知山市 | 2.0% |
13位 | 兵庫県加東市 | 2.3% |
14位 | 京都府舞鶴市 | 2.5% |
15位 | 兵庫県神戸市北区 | 2.5% |
16位 | 兵庫県三木市 | 2.7% |
17位 | 京都府亀岡市 | 3.0% |
18位 | 兵庫県宝塚市 | 3.1% |
19位 | 京都府京都市北区 | 3.2% |
20位 | 兵庫県相生市 | 3.3% |
ランキング上位には兵庫や京都の街が目立つ結果となっています。関西では阪神・淡路大震災の経験もあり、防災施設の整備や日頃の備えが充実しているといわれています。
関西の災害に強い街(都市)ランキング21位〜30位
順位 | 自治体(災害ハザードマップ) | GNS |
21位 | 京都府宮津市 | 3.4% |
22位 | 兵庫県小野市 | 3.7% |
23位 | 兵庫県神戸市灘区 | 3.7% |
24位 | 大阪府箕面市 | 3.8% |
25位 | 滋賀県大津市 | 3.9% |
26位 | 京都府京都市左京区 | 4.0% |
27位 | 兵庫県神戸市須磨区 | 4.1% |
28位 | 兵庫県川西市 | 4.1% |
29位 | 滋賀県東近江市 | 4.3% |
30位 | 兵庫県神戸市西区 | 4.4% |
関西の災害に強い街(都市)ランキング31位〜40位
順位 | 自治体(災害ハザードマップ) | GNS |
31位 | 大阪府池田市 | 4.5% |
32位 | 兵庫県たつの市 | 4.5% |
33位 | 京都府京都市上京区 | 4.5% |
34位 | 滋賀県高島市 | 4.7% |
35位 | 滋賀県甲賀市 | 4.7% |
36位 | 滋賀県米原市 | 4.8% |
37位 | 京都府京都市東山区 | 4.8% |
38位 | 滋賀県長浜市 | 4.9% |
39位 | 兵庫県神戸市長田区 | 4.9% |
40位 | 滋賀県湖南市 | 4.9% |
関西の災害に強い街(都市)ランキング41位〜50位
順位 | 自治体(災害ハザードマップ) | GNS |
41位 | 京都府長岡京市 | 5.1% |
42位 | 兵庫県神戸市垂水区 | 5.1% |
43位 | 兵庫県姫路市 | 5.5% |
44位 | 兵庫県豊岡市 | 5.5% |
45位 | 滋賀県守山市 | 5.5% |
46位 | 兵庫県神戸市中央区 | 5.6% |
47位 | 滋賀県栗東市 | 5.6% |
48位 | 京都府京都市中京区 | 5.6% |
49位 | 大阪府四條畷市 | 5.6% |
50位 | 京都府京都市右京区 | 5.6% |
GNSの算出方法として、「曝露量(ばくろりょう)」と「脆弱性(ぜいじゃくせい)」の2要素を基にスコア化。「曝露量」は「自然災害の発生頻度」と「災害発生時に影響を受ける人口割合」から算出。つまり、特定の災害が全く発生しない市区の場合や、人が住んでいないエリアの場合には、その災害の「曝露量」はゼロになります。「脆弱性」は、「ハード対策」と「ソフト対策」の充実度を基に算出されます。ハード対策は、インフラの整備など物理的な対策。具体的には、建物や上下水道の耐震化、道路の修繕率や防災無線の整備率などが挙げられます。一方、ソフト対策は、物資の備蓄や医療の充実など社会的な備えによる対策です。具体的には食料や飲料水の備蓄、10万人当たりの医師数、ハザードマップの公開率などです。(2020年10月27日発行「SUUMO新築マンション関西版」より)