首都圏の災害に強い街(都市)ランキングTOP100と災害ハザードマップ

【記事公開日】2022/02/10
【最終更新日】2022/02/12

2020年10月27日発行の「SUUMO新築マンション首都圏版」より、首都圏エリアの災害に強い街ランキングが発表されました。

今回のランキングでは、GNS(自然災害に対するリスク指標)を用いて東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の全市区町村のうち町村を除く184市区を対象とし、リスクの数値が小さい順に紹介しています。数値が小さい市区は、地質や海抜などの条件から、自然災害に遭いにくかったり、建物の耐震化や防災物資の備えなどが進んでいたりするため、被災リスクが相対的に低いとされます。

GNSとは、自然災害に対するリスク指標であり、地盤工学会関東支部にて土木分野の研究者・技術者らが開発しました。各種の公開データを基に、エリアごとの自然災害リスクを定量的に示したものです。今回は6つの自然災害(地震・津波・高潮・洪水・土砂災害・火山災害)をスコア化しています。

また、それぞれの自治体のリンクでは、その地域のより詳細な災害危険度がわかる災害ハザードマップを閲覧することができます。首都圏の住まい選びの参考にしてみて下さい。

<※順位付けに対する注意点>
数値が同じ場合、小数点第3位以下で順位付けしています。

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング1位〜10位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
1位 埼玉県所沢市 4.27%
2位 埼玉県和光市 4.93%
3位 埼玉県北本市 4.94%
4位 千葉県鎌ケ谷市 5.00%
5位 東京都羽村市 5.01%
6位 東京都青梅市 5.01%
7位 東京都国分寺市 5.21%
8位 神奈川県川崎市麻生区 5.33%
9位 東京都渋谷区 5.41%
10位 埼玉県鶴ヶ島市 5.42%

地盤の強さや内陸県という立地特性から、自然災害のダメージを比較的受けにくい埼玉県中央部のエリアがTOP3を独占しました。なお、4位以下には東京市部エリアから神奈川(川崎市や県央部)にかけての一帯がランクインしています。

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング11位〜20位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
11位 埼玉県蕨市 5.46%
12位 神奈川県川崎市宮前区 5.52%
13位 埼玉県朝霞市 5.52%
14位 埼玉県さいたま市浦和区 5.61%
15位 東京都文京区 5.61%
16位 千葉県四街道市 5.62%
17位 神奈川県相模原市南区 5.64%
18位 神奈川県相模原市緑区 5.64%
19位 神奈川県伊勢原市 5.67%
20位 埼玉県さいたま市見沼区 5.68%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング21位〜30位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
21位 東京都新宿区 5.69%
22位 千葉県千葉市緑区 5.72%
23位 千葉県千葉市稲毛区 5.77%
24位 東京都福生市 5.77%
25位 東京都目黒区 5.78%
26位 東京都豊島区 5.78%
27位 東京都東村山市 5.79%
28位 東京都小平市 5.80%
29位 埼玉県川越市 5.84%
30位 埼玉県さいたま市中央区 5.85%

東京23区では渋谷区、新宿区、豊島区といった都心エリアが30位以内に名を連ねました。

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング31位〜40位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
31位 神奈川県横浜市青葉区 5.87%
32位 東京都立川市 5.88%
33位 神奈川県横浜市旭区 5.90%
34位 東京都中野区 5.93%
35位 埼玉県新座市 5.95%
36位 東京都あきる野市 5.99%
37位 東京都武蔵野市 5.99%
38位 東京都清瀬市 6.00%
39位 千葉県千葉市若葉区 6.00%
40位 埼玉県さいたま市北区 6.06%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング41位〜50位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
41位 東京都東久留米市 6.08%
42位 東京都稲城市 6.09%
43位 東京都三鷹市 6.12%
44位 神奈川県横浜市港南区 6.15%
45位 東京都八王子市 6.18%
46位 埼玉県本庄市 6.24%
47位 埼玉県日高市 6.26%
48位 東京都武蔵村山市 6.28%
49位 東京都町田市 6.32%
50位 埼玉県入間市 6.33%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング51位〜60位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
51位 神奈川県海老名市 6.34%
52位 神奈川県南足柄市 6.34%
53位 東京都多摩市 6.37%
54位 千葉県柏市 6.37%
55位 神奈川県横浜市泉区 6.39%
56位 千葉県白井市 6.39%
57位 千葉市花見川区 6.42%
58位 埼玉県羽生市 6.42%
59位 神奈川県横浜市都筑区 6.42%
60位 埼玉県さいたま市緑区 6.44%

沿岸部や川沿いの市区は水害リスクがあるためランキング圏外が多いものの、建物の耐震性、物資や医療面での備えが充実しているエリアも見受けられました。

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング61位〜70位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
61位 神奈川県横浜市戸塚区 6.47%
62位 東京都国立市 6.49%
63位 神奈川県川崎市中原区 6.49%
64位 埼玉県上尾市 6.51%
65位 千葉県富里市 6.51%
66位 神奈川県横浜市緑区 6.52%
67位 神奈川県綾瀬市 6.52%
68位 神奈川県川崎市高津区 6.54%
69位 東京都府中市 6.56%
70位 東京都昭島市 6.60%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング71位〜80位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
71位 神奈川県厚木市 6.61%
72位 埼玉県飯能市 6.61%
73位 神奈川県大和市 6.62%
74位 東京都狛江市 6.64%
75位 神奈川県相模原市中央区 6.65%
76位 千葉県八千代市 6.66%
77位 東京都東大和市 6.67%
78位 埼玉県狭山市 6.67%
79位 神奈川県川崎市多摩区 6.71%
80位 神奈川県横浜市保土ケ谷区 6.74%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング81位〜90位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
81位 千葉県佐倉市 6.74%
82位 埼玉県行田市 6.75%
83位 埼玉県東松山市 6.76%
84位 東京都西東京市 6.76%
85位 東京都調布市 6.82%
86位 千葉県千葉市美浜区 6.82%
87位 神奈川県横浜市瀬谷区 6.87%
88位 神奈川県藤沢市 6.87%
89位 埼玉県坂戸市 6.87%
90位 神奈川県横浜市南区 6.91%

首都圏の災害に強い街(都市)ランキング91位〜100位

順位 自治体(災害ハザードマップ) GNS
91位 東京都杉並区 6.92%
92位 埼玉県秩父市 6.94%
93位 東京都世田谷区 6.97%
94位 東京都小金井市 7.02%
95位 東京都練馬区 7.03%
96位 千葉県印西市 7.04%
97位 千葉市中央区 7.07%
98位 神奈川県座間市 7.16%
99位 さいたま市大宮区 7.18%
100位 千葉県成田市 7.20%

GNSの算出方法として、「曝露量(ばくろりょう)」と「脆弱性(ぜいじゃくせい)」の2要素を基にスコア化。「曝露量」は「自然災害の発生頻度」と「災害発生時に影響を受ける人口割合」から算出。つまり、特定の災害が全く発生しない市区の場合や、人が住んでいないエリアの場合には、その災害の「曝露量」はゼロになります。「脆弱性」は、「ハード対策」と「ソフト対策」の充実度を基に算出されます。ハード対策は、インフラの整備など物理的な対策。具体的には、建物や上下水道の耐震化、道路の修繕率や防災無線の整備率などが挙げられます。一方、ソフト対策は、物資の備蓄や医療の充実など社会的な備えによる対策です。具体的には食料や飲料水の備蓄、10万人当たりの医師数、ハザードマップの公開率などです。(2020年10月27日発行「SUUMO新築マンション首都圏版」より)

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